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コメント#34-日本で生まれた日露カップルの子供の国籍問題について思う(2017年1月15日コメント)

 

japaneserussiankids.hatenablog.com

 元記事 ↑↑↑ を必ず参照してくださいね~。この元記事についていたコメントをそのまま転載したものです。右側の月別アーカイブ「2017」のところをクリックして日付順に読むと理解しやすいと思いますョ。

 

 

 新しい年が始まりました。どうかよろしくお願いいたします。さて、今年は勝負の年となるのでしょうか、、、というわけで、良い年にしたいと思います。。。

 それでは、前回の予告どおり、もう一人の憲法・国籍法の研究者の意見はどういうものかを大まかに整理してみたいと思います。専門分野を見ても判るように、憲法との関係を中心に論じているわけです。
 ① 国籍の得喪に関し、個人の自由意志を尊重すべきであるという、国籍自由の原則または、国籍非強制の原則を個人に対する「国籍離脱の自由」として憲法上保証しているのが憲法22条2項なのである。
 ② 従って、「国籍離脱の自由」とは、国家に対しては自らの意志によって日本国籍を離脱しようとする者に対して国籍の離脱を妨げてはならないという内容の自由権=妨害排除請求権を保障するものである。(つまり、外国の国籍を取得するときには、他方の国籍の離脱を条件とする国があるからです。また、歴史的には、外国への帰化をしようとする時に、自国の国籍の離脱を認めないというのが当たり前という時代があった、そういう問題もあったのです。)
 ③ そのため、日本国民が自発的な意志に基づいて帰化等によって他国の国籍を取得し、その上で日本国籍を離脱する権利を行使することを保証することがその目的である。
 ④ それに対応して国が日本国籍離脱のための規定を国籍法上設ける義務が当然に発生する(憲法10条は「日本国民たる要件は、法律でこれを定める」と規定している)。つまり、この制度創設義務は当該目的を達成するための手段(国籍法11条1項)であるに過ぎない。
 ⑤ そうすると、国籍の得喪に関し、個人の自由意志を尊重すべきであるという基底的規範内容から、当然に個人が自らの意思に反して国籍の離脱を強制されないことが憲法22条2項によって権利として保障されていると考えるべきである。
 ⑥ この点を踏まえれば国籍法第11条1項を適用して原告らの日本国籍を喪失せしめることは、憲法第22条2項の趣旨に反する違憲な法解釈ないし法適用であると考えるべきである。

 と、まあ、こんな感じになるのだろうと思うわけです。意見書は表紙などを除く実質16ページにわたって、非常に密度の高い内容で書かれています。その意見するところは膨大なのです。これらの主要な骨組み部分を出来るだけわかりやすく書いたつもりだけど、まあ、法律の素人が考えてA4-1枚分に纏めようって言うんだからね、この部分は本当に申し訳ないと思うけど、的確に表現するのは難しいわけです。自分の文章が意見書の真意を正確に反映しているとは限らないと考えてほしいのです。
 詳しくは、この事案が控訴人側勝訴となり、報道に乗ったときに、恐らく、正確に詳しく説明できる法律専門家、弁護士が現れるんだろうと思う。また、地裁判決が裁判所の裁判例として裁判所公式ページに掲載されたわけだから、高裁の判決内容も掲載されると思われる。興味を持っている人は、この機会を使って詳細を知ることが出来るだろうと思うので楽しみにしてください。

 そういえば、先日ちょっと在ロシア日本大使館のホームページをのぞいてみたんだよね。そしたら、領事情報のところに、「日本国籍の喪失事案」という形で、この問題のことがやっと掲載された。もし、この問題のことが1990年代にこのページで注意喚起されていたら、この問題に巻き込まれる子供は皆無だったはずだ。
 ちなみに、以前からこのブログコメントでは良く使うページ、WayBack Machineで調査してみると、掲載されたのは2016年3月30日から2017年1月8日の間だ。恐らく。掲載されたのは地裁判決後(2016年6月24日より後)のことなのだろう。地裁判決で「確認の利益の有無(争点1)」について、確認の利益が認められたからなァ。。。無視できなくなったんだろ。。。やっと掲載されたか、、、という感じだねェ~。(なお、WayBack Machine の1月8日の記録はこの訴訟の関係者によって登録されたものだ。)ぜひ、参照してみてほしい。

http://www.ru.emb-japan.go.jp/japan/JVISANDTOURIZM/register.html

 それでは次回は何を書こうかな~。というわけで、じゃ、また。。。